Androidステップ2:環境設定

=前置き=

 資料は手にいれたので、次は実際にコードを作って試せるように環境を作る。以下の本の1章部分を実行する。



 ちなみに、非プログラマの時には「環境」の意味がわからなかったのでついでに書いておくと、「環境」とは「コードを書くためのテキストエディタ」や「それをexeなどに変換するツール(コンパイラ)」などが使える状態のこと。「環境を設定する」というのは「コードを書いて実行するために必要なツールなどを一通り用意すること」とほぼ同じ意味。そして、いちいち一つずつ必要なツールを集めなくても、"開発"に必要な"環境"を全て"統合"したものが一つあれば良く、それが「統合開発環境IDE)」と呼ばれるものになる。以下で出てくるEclipseも「統合開発環境IDE)」の一つで、これを起動すればコードも書けるし、実行ファイルに変換することもできるし、デバッグなどもできる。

JavaJDK)=

 たいていのPCにはすでにJavaが入っている。しかしそれは「Javaを動かすための機能(JRE)」であって、「Javaのデータを作るための機能(JDK)」ではない。Javaのデータを作る機能はプログラマでもない限り使わないので、普通は入っていない。ということで、まずは「JDK」を入れることにする。


 Oracle Technology Network for Java Developers | Oracle Technology Network | Oracle


 同じリンクが複数あったり英語だったりするけど、JDKは上のページからダウンロードできる。ページの中ほどにある「JDKダウンロード」をクリック。Platformで自分のOS(自分の場合はWindows)を選び、利用許諾のチェック(I agree ...)を選んで「Continue」をクリック。あとは表示されるファイル名をクリックして実際にダウンロード開始。あとは普通に実行して、インストール場所を記憶しつつ、設定はそのままでインストール。時間がかかるので、メシを食いながら。完了したらアカウントとかのページが表示されるけど、今回は何もせずに終了。


 あとは、環境変数のPATHにインストール場所のbinフォルダを指定すればOK。WinXPならマイコンピュータを右クリック→プロパティ→詳細設定→環境変数から、ユーザー環境変数の方のPATHを選んで「編集」。以前の設定に「;」を付け加えたあと、今回のフォルダ名(ここではC:\Program Files\Java\jdk1.6.0_24\bin)を入力してOK→OK→OKで終了。PATHがない場合は新規で作成して普通にフォルダ名を入れて終了。Win7の場合は設定方法が変わったようだけど割愛。
 ちなみに、環境変数とは「色々なプログラムで共通して利用する値」のようなもの。特に「PATH」は「exeファイルをどこから探せば良いか」というのを指定している。理論上は全てのフォルダから「〜.exe」というのを探せば済むんだけど、それだと時間がかかるし、同名のexeが複数あった場合に誤作動する。そのため、PATHの中から探すようにしている。


 環境変数の設定は基本的に再起動しないと反映されない。Android SDKのインストールの際に必要となるので、ひとまずここで再起動する。

Eclipse

 テキストエディタコンパイラ、デバッガなどが一つに統合されたもの。それが「統合開発環境IDE)」。これさえ入れればたいていの機能が使えるようになるので、これを入れる。Javaでおそらく一番メジャー、かつAndroidのサポートがちゃんとある「Eclipse」を今回は入れる。


 Eclipse Downloads | The Eclipse Foundation


 「Eclipse IDE for Java Developers」の右にある「Windows 32Bit」をクリック。そしてダウンロードっぽいボタンを押せばZipファイルがダウンロードできるので、それを解凍して分かりやすい位置(Cドライバの中とか)に入れる。特別なインストールプログラムはなく、この中のexeを実行すればそれで起動できる。

Android SDK

 ここまでは普通のJava用の開発環境のセットアップだった。ということで、ここからはAndroid開発特有のセットアップに入る。まずは「Starterパッケージ」とやらを入れる。


 Download Android Studio and SDK tools  |  Android Developers


 上のページにあるPlatformから、自分のOSに合ったものをダウンロードする。自分の場合はWindowsのexeの方をダウンロード。そして実行してインストール開始。インストール先のフォルダ名はあとで色々と使うのでメモ(C:\Program Files\Android\android-sdk)。今回も設定はそのままでインストール。
 そのまま「Android SDK and AVD Manager」が立ち上がるので続行(こっちはAndroid SDK コンポーネントというやつっぽい)。途中で「Choose Packages to Install」が出てきて、その中の「Google USB Driver package, revision 4」はケータイとつなげる際に必要っぽいし、Google APIなども使えた方が良さそうなので、「Accept All」をクリックしてインストールした。ここからのインストールは長いので、食器洗いをしながら。途中でUpdateとかが上がったけど適当にYesとか押して終了。ウィンドウは自動で閉じないので、右下にRefreshとか出る画面になったら手動で閉じる。


 次はEclipseに実際にこれを組み込む。
 さっきのEclipseのフォルダのそれっぽいアイコンのexeを実行。Workspaceがどうこう聞かれるので、デフォルトでも良いんだけど、場所を忘れてしまうので自分の作業用フォルダ「home」の下に「eclipse」を作ってそれを指定。あとはウィンドウが開くまでしばらく待機。
 「Help」→「Install New Software...」を選択。「Add...」からLocationの方に「https://dl-ssl.google.com/android/eclipse/」と入力してOKを押し、しばらく待つ。「Developer Tools」というのが表示されるので、それをチェックしてNextを押す。再びNextを押し、「I accept ...」というのにチェックを入れてFinishを押せばインストール開始。プログレスバーがなかなか始まらなかったり、途中でWarningが出るものの、待ったりOKを押したりして進める。終わったらEclipseの再起動が必要なので、「Restart Now」を選んで再起動。その後、「Window」→「Preferences」から「Android」を選ぶ。エラーが出たりするけど気にせずに、ここの「SDK Location」の中にさきほどメモしたフォルダ名を入力してOKを押す。「Componentがないでっせ」的なエラーが出るけど、それは今から入れるので気にしない。


 そして、最後に「Android SDK コンポーネント」というのを入れる。
 Eclipseの「Window」から「Android SDK and AVD Manager」を開く(さっき閉じたやつなので、そのままで良かったのかもしれない)。「Available packages」を選び、「Android Repository」にチェックを入れ、「Install Selected」を押す。あとは、Doneとか表示されるので閉じてEclipseに戻れば終わり。


 以上で一通りの設定は終わり。自分のノートPCではだいたい3時間程度だった。

=サンプル=

 あとは、実際に問題がないかサンプルを実行してみる。


 まずはサンプルのプロジェクトを作る。Eclipseから「File」→「New」→「Project」を選び、「Android」の中にある「Android Project」を選んでNextを押す。Project nameは適当に「HelloAndroid」、Build Targetからは「Android 2.3.1」をチェック、Application nameには「HelloAndroid」、Package nameには「org.example.hello」、CreateActivityには「Hello」、Min SDK Versionには「9」を入れる。あとはFinishを押せばプロジェクトが作成され、ビルドまで完了するので実行できる状態になっている。
 ちなみに、「プロジェクト」とは簡単にいえば「必要なコード(の場所)や設定を一つにまとめたもの」で、次からはこれをEclipseで開けば前回の状態をすぐに復元してあれこれできる。


 これをPCで実行するために、エミュレータを起動する。「Window」から「Android SDK and AVD Manager」をまた開く。「Virtual devices」を選んだ状態で「New...」を押し、プロジェクトに対応した設定のエミュレータを作る。すなわち、Nameに「emu23」、Targetに「Android 2.3.1」を入れ、あとは適当にSD CardのSizeに64を入れ、「Create AVD」を押せばエミュレータが作られる。あとはそれがリストに表示されるので、選んで「Start...」を押し、そのまま「Launch」を選べばエミュレータが起動する。色々とごちゃごちゃするけど、そのまま待つ。うちのノートPCだと画面からはみ出してしまう大きさなので、タスクバーから右クリック→移動→十字キーで大きいモニタの方に移した。ノートPCのモニタしかない場合、ちょっときついかもしれない。


 あとは実際に実行してみる。「〜 Manager」が邪魔なので閉じて、「Package Explorer」の中にある「HelloAndroid」というやつを右クリック→「n As」→「Android Application」で実行。実行時には「Thanks for ...」という感じの「情報提供に協力しておくれ」的なメッセージが出るので、チェックを入れたままにするなり外すなりしてProceedを押す。
 自分のところだと上手くいかなかったので、Eclipseを再起動したり、エミュレータを再起動したり、PCを再起動したりした挙句、結局「うちのノートPCだと、エミュレータがちゃんと起動するのに1時間かかった挙句起動に失敗している」という結論に至った。本来はandroid開発環境の構築 on Windows - (主に)プログラミングのメモにある起動画面が解除されるまで待つ必要がある。おそらく、AndroidのOSそのままをエミュレーションしようとしていて、うちのノートPCは貧弱なので失敗しているのだと思う。自分の場合、開発にはエミュレータではなく実機を使う必要がありそう。

=予定=

 ということで、サンプルは起動できなかったけど、一通りの準備は済んだ。上の本の2章は説明がメインなので、来週からはそこら辺を読み進める。実機がないと開発がきついし、来週から4月に入るので、次の土曜日あたりにケータイを買おうかと思う。